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講演要旨
起業家に求められるもの
吹田市・吹田商工会議所 2002年8月7日
江坂東急イン
起業家に求められるもの
塩沢由典 .
1.いまなぜ起業家が求められているか
○起業家の輩出
産官学を上げての政策課題
経済政策(新しい政策概念、政策主体、政策意識)
○産業構造・経済構造転換の担い手
新しい産業を育てる 雇用・仕事を生み出す
日本経済の大きな転換期 後追いからトップ・ラナーへ
○関西にとっての意義
高い失業率 6月6.5%(第3四半期6.8%) (全国横ばい5.4%) なぜか
中小企業が多い バブル破裂が深刻
消極面 構造変化に対応できていない 中国からの輸入との競合
積極面 新規開業率・ベンチャー
○文化・気風・精神を変えなければならない
シリコンバレー いまはベンチャーの世界的中心
1950年までは田舎 ショックレー研究所と7人の侍
ベンチャー学会の意義
2.起業家に要請される資質
○起業家は育つもの、育てられるものではない。
ベンチャー精神 => 見抜く能力と強い意志
成功したら自分の能力に感謝すべし。
○新しい人材像
これまで 組織のトップに立つ人・頭のいい人
これから 新しい事業を作る人・頭の強い人
ベンチャー起業家は、頭の強い人でなければならない。
○夢と理想をもとう
夢と理想を持つ。 金儲けだけでは、共感はえられない。
夢を語れる(従業員、投資家、顧客)。
事業が成功したら、どんな良いことがあるのか。
○幸福の鳥はどこにいるか
H.ミンツバーグ 戦略は、計画ではない。発見し、育てること。
松下幸之助 トップの仕事 小さなことと大きなことを考えること
○Learning by Doing
やって見て学ぶ
不屈の精神
○失敗確率を下げることはできる。
だれでも持たなければならない知識がある。
最終的には、すべてに責任がある。
○大阪市立大学創造都市研究科アントレプレナーシップ研究分野
創業したい人だけを集める。=>知識を身に着ける・見識を深める・精神を磨く
参照=>「新大学院の目指すもの」(別途配布)
3.起業家の義務と責任
○起業家の社会的役割
新しい事業・ビジネスを起こす。=>雇用を生み出す・人々に活躍の場を与える
創業者利益/キャピタル・ゲイン =>努力と役割に対する報酬
○Nobless Oblige の現代的概念
責任を自覚する => 自己の才能を積極的に生かす
得られたお金(才能×社会) 社会へ還元(税金・XC・社会貢献・NPO・大学)
○Compliance(法令遵守) 社会に反する行為をしない。
やろうとしてやったこと=>雪印食品、防衛庁違法リスト
社会をだます行為(エンロン=アンダーセン、ワールド・コム)
○結果責任が果たせない
やろうとしてやったのでないこと(事故・不祥事への対策の誤り)
=>雪印乳業、ダスキン、USJ
結果しての不法行為(サービス残業:シャープ5.17、トヨタ、三菱電機、三菱重工)
○能力不足が社会に迷惑をかける
みずほフィナンシャル(トップ・CIOの能力不足)
経営トップに戦略的思考能力
○研鑽と修養
経営の師と心の師
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