意思決定入門>第6回・課題回答

意思決定入門6「異常時に備えた意思決定」

2005.7.27

第6回 ワークシート まとめ


状況の定義

稀(数年に一度)に起こる、予測の難しい、好ましくない重大事態。このような状態を「異常事態」「リスクマネジメントの対象」ということにします。
(1)自社・自組織においてリスクマネジメントの対象になるのは、どんな事態ですか。一番重要と思われるものを2つ以内で挙げてください。
(2)そのような事態が発生しない為、日常的にどのような対策が採られていますか。また、その責任者はだれですか。
(3)異常事態が発生してしまったとき、どう対処するか、方針・手順が決まっていますか。
(4)どんな異常事態が起こりうるか、組織として検討していますか。その事態を避ける為に、何らかの対策が採られていますか。
・どんな異常事態が起こりうるか、組織としてどう検討すべきか。重大な異常事態を避ける為に、どんな対策が考えられるか。


A
(1)@情報管理A人材確保
(2)社長を含めマネージャーまでの幹部会議で発生確率を押さえる施策を検討。
(3)社内的には報告ルートは確立。対応は上長に一任される。社外への対応は内部対応を経て決まる(報告のみ決まっており、対応は不十分)
(4)情報の漏洩→信用下落→受注激減→会社の存続困難/情報の持ち出しを極力抑える対策を実施

B
C
D
E

F
(1)@知的財産の保全A社内情報の管理(個人情報、企業情報)
(2)情報ルーツの管理とアクセス制限の強化
(3)決まっている。但し、包括マニュアルが作成されているが、実施訓練には至っていない。
(4)マニュアルの改訂作業を定期的に行っている

G
(1)@記事の間違い(製品の不具合)、誤植A著作権侵害(タッチの酷似、写真の模写)
(2)出稿前の部内回覧、
 チェックリスト(ノート、過去例を網羅)の確認(人間の記憶はあいまい):a
 校正刷読み合わせ(=声に出して読み上げる、一語ずつ):b
 *a、bは余分なものは見つけやすいが、抜けたものは見つけにくい
(3)@関連部署への連絡、手配(進行のストップ)→A部門長、トップ(経営層)への報告→B対応策をとる
(4)隠さない(→消費者(販売員含む)に告知、回収or訂正)。速やかに対応(被害を最小限に抑える工夫)

H
(1)@意思決定できる権限のある人への迅速な情報伝達A対応方針の関係者への迅速な徹底
(2)異常事態発生時の責任者の明確化
(3)決まっている
(4)あまり深くは検討されていない

I

J
(1)@得意先(特約店)の倒産A異物混入等の不良製品の発生
(2)@預かり金の積み立て(年間売上金の25%)・・・営業本部長A抜き取り調査、瓶詰め時、センサーまたは肉眼の検査・・・生産本部
(3)@特約店在庫の確保、債権者会議への出席(各支店責任者)A新聞紙上で発表、各卸、各小売より回収
(4)@情報の収集、毎月の売上げの異常がないか、得意先オーナーのウワサA社内の安全管理の徹底

K

L
(1)@犯罪被害に巻き込まれたときA業務上の生命に関わる事故(交通事故)
(2)社員の行動、所在が分かるように各人のスケジュールを確認し情報を共有している。社長(責任者)
(3)明確に決まっていない。
(4)していない。

M
(1)@品質不良による商品リコールA個人情報洩れによる信用失墜
(2)品質保証部門(※リスク担当取締役)及び、ISOシステム運用による牽制
(3)ある程度決まっている
(4)全社リスクマネジメントプロジェクトを展開中−中STEP:防止策(発生の予測)と掌握、上STEP:対応策(開示を含む)

N

O
(1)@品質問題A海外の情勢が不安定な状況下での現地への社員の派遣
(2)品質管理、そのための個別検討(事前・事後)、人事評価、CS調達/作業所長
(3)決まっていはいる。が実態は臨機応変。
(4)検討している。方策はある。
・一度痛い目にあわなければ、リスクヘッジは機能しない、という実態

P
Q
R

S
(1)@社内犯罪A泥棒(金庫あらし)
(2)@毎日の棚卸、資産管理(店長)A警備、金庫固定←24時間、監視カメラ(録画)
(3)@個別面談:あらゆる面から調査A金庫ごと取られても店を開ける
(4)している、例)強盗、詐欺/常に狙われているという自覚を持たせる。

T
(1)@情報漏洩A事故(死亡)
(2)現場には安全責任者を置き、施工前にミーティングを行っている/社内からの情報の持ち出しの規制とグループにセキュリティの責任者を置いている。
(3)連絡体制、対応部門が決まっている/マニュアルがある
(4)事業所ごとに、安全衛生会議を行っており(月1回)、全員参加で起こりうる事故に対し(事故事例)対策を考えることを行っている。

U
(1)@死亡災害、重大事故A瑕疵対応(顧客よりのクレーム処理)
(2)安全管理・品質管理→社長をトップとした管理体制(の構築(ISOとは違う))
(3)誰が対策本部長を務めるか、報告連絡系統は決まっている(CRO)(しかし実際起こったときには大混乱に陥る、マニュアルは見ていない)
(4)検討している(過去の複合事例、他者の例を取り入れている)但し、組織の末端までは浸透していない。

V
(1)@取引先の倒産A人的災害の起きるような重大なクレーム(納めた製品が使用中に破損する等)
(2)@具体的対策を採っていないA品質保証部長、製造・検査基準を作っている
(3)決まっていない
(4)していない、新規取引先の場合は信用調査を行う。

W
(1)@取引先の債務不履行A税務否認
(2)@a.取引先の審査、残高を押さえる、売り先を分散b.営業責任者Aa.情報の収集と対応策の検討b.社長
(3)基本的には決まっている
(4)検討していない

X
(1)@自然災害(特に地震)による混乱A情報の流出
(2)自然災害は避けられないが、混乱は少しでも減らすことが出来るので、そのための防災計画は作成されている。責任者は市長−直接的には危機管理監
(3)上記防災計画で決まっている
(4)災害対策時の組織体制など平時からの検討・準備は進められている。

Y
(1)@製造業ですので品質面で重大な欠陥を発生させた場合→市場クレーム→取引中止A工場内での事故発生の場合→死亡事故
(2)品質保証室長が、常に工場を回り、顧客の注文どおりの品質を維持できているかチェック。安全面での物理的対策と常に意識の向上を図る。
(3)総務部へ連絡、指示に従って工場長が対処。
(4)工場長会議にて常に報告−連絡、事前注意喚起を繰り返している

Z




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